人間は血管とともに老いるという有名な言葉がありますが髪の毛もまた血管とともに老いそして失われていく運命にあり血管の老化現象である動脈硬化と薄毛の間には切っても切れない因果関係が存在しています。若い頃はゴムホースのように弾力があり内壁も滑らかだった血管も加齢とともに高血圧や高血糖などのダメージを受けて硬く脆くなり内側にプラークと呼ばれるカスが溜まって通り道が狭くなっていくのが動脈硬化ですがこの変化は全身のあらゆる臓器への血流を減少させ機能低下を招きます。中でも生命維持に直接関わらない髪の毛や皮膚といった末端組織への血流は真っ先にカットされる対象となり体が危機的な状況になればなるほど髪への栄養供給は後回しにされてしまうため血管が老化すればするほど薄毛のリスクは跳ね上がります。頭皮には無数の毛細血管が張り巡らされておりそこから酸素やアミノ酸亜鉛といった髪の材料を受け取ることで毛母細胞は分裂を繰り返しますが動脈硬化によってこの補給路が寸断されると毛根は兵糧攻めに遭った城のように弱り果てやがて力尽きて抜け落ちてしまいます。さらに血管の老化は血管内皮細胞の機能低下を招き一酸化窒素という血管を拡張させる物質の分泌が減少するため血管が開きにくくなり常に血流が悪い状態が固定化されてしまうという問題も引き起こします。血管年齢が高い人は実年齢よりも老けて見えることが多いですがそれは肌のくすみやシワだけでなく髪のボリュームダウンやハリコシの喪失が大きな要因となっており見た目の若々しさを保つためには血管のアンチエイジングが不可欠です。血管を若返らせるためには有酸素運動を行って血管内皮細胞を刺激し一酸化窒素の分泌を促すことや抗酸化作用のある野菜や果物を積極的に摂取して血管の酸化を防ぐことそして何より血圧を適正範囲に保つことが重要です。血管は何歳からでもケアすれば応えてくれる臓器であり生活習慣を変えることで血管の弾力を取り戻し血流を改善することは十分に可能ですので今からでも遅くはありません。鏡を見て薄毛が気になり始めたらそれは頭皮だけの問題ではなく体の中の血管が悲鳴を上げているサインだと捉え全身の血管ケアに取り組むことが結果として髪の寿命を延ばし健康長寿を実現するための鍵となるのです。