AGAクリニックの真実

俺は生まれつきの天パで、おまけに30代に入ってから生え際の後退が気になり始めた、いわゆる典型的な悩める男だ。湿気が多い日は髪が爆発し、かといって短くするとくせが余計に目立つ。ワックスで固めても、時間が経つと結局うねり出す。この髪のせいで、どこか自分に自信が持てないでいた。そんな時、ふと「縮毛矯正」という選択肢が頭をよぎった。しかし、男で縮毛矯正？しかも、ただでさえ薄毛を気にしているのに、髪にダメージを与えるなんて本末転倒じゃないか？そんな葛藤が頭の中をぐるぐると巡った。インターネットで「メンズ 縮毛矯正 薄毛」と検索すると、不安を煽る情報もあれば、大丈夫だという意見もある。悩んだ末、一度プロに相談してみようと、メンズヘアに強いと評判の美容室のドアを叩いた。担当してくれた美容師さんは、俺の悩みを真剣に聞いてくれた上で、こう言った。「薄毛が気になる方ほど、中途半半端に髪がうねっていると、地肌が余計に見えやすいんです。縮毛矯正で髪の流れを整えることで、逆に薄い部分を自然にカバーできる場合もありますよ」。その言葉に、少し光が見えた気がした。施術は、頭皮に薬剤がつかないように慎重に進められ、仕上がりは驚くほど自然だった。カッパみたいになったらどうしようという不安は杞憂に終わり、まるで元から直毛だったかのような、柔らかいストレートヘアになっていた。そして何より、朝のセットが劇的に楽になった。ドライヤーで乾かすだけで、髪がストンとまとまる。これまでスタイリングにかけていた時間とストレスから解放されたのだ。気にしていた生え際も、髪の流れができたことで、以前より目立たなくなったように感じる。もちろん、縮毛矯正が薄毛を治すわけではない。頭皮ケアや生活習慣の改善も同時に進めている。でも、長年のコンプレックスだったくせ毛が解消されたことで、気持ちが前向きになった。鏡を見るのが嫌じゃなくなった。この精神的な変化が、何よりも大きな収穫だったと思う。薄毛とくせ毛、両方に悩む男性は少なくないはずだ。縮毛矯正は、そんな俺たちにとって、一つの有効な解決策になり得るのかもしれない。